来歴と特性
「大和本草」に「一種すいたくわいという植物あり葉も根もに似て小なり花なし味佳し慈姑より味濃なり摂州吸田のより出たり。」と、また、「摂陽群談」、「五畿内志」、「摂津名所図会」などにも紹介され、大坂名物番付にも関脇に挙げられていることからも、昔は珍重されていたことが窺われる。明治維新まで吹田村・御料方の農家から毎年京都の禁裏へ名物の「吹田慈姑」が献上されていた。 普通のくわいに比べ小さく、「まめくわい」、「姫くわい」とも呼ばれ、やわらかくて甘みがあり、その味わいは最高であったようであり、江戸時代に銅座役人として大坂に出張してきた蜀山人(大田南畝)が大坂でのおいしかった食物を思い出し「思い出るはもの骨切りすり流しすいたくわいに天王寺蕪」とっている。
料理例
芽が出るとして煮しめなど正月の縁起物としては欠かせない 現在の取組み
吹田慈姑の会など市民レベルでの復活が行われている
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