十八屋弥兵衛のひとりごと vol.17

-「ちっごの駄菓子」-

飴のうんちくや日記の紹介
 「ちっごの駄菓子」が到来した。知人が久留米出張時に求めたものを送って下さったのである。土地の人たちは「筑後」のことを「ちっご」と呼ぶそうな。
駄菓子といえども流石は「ちっご」、ほのかな雅に文化の深さが見て取れる。
 気に入ったのは「粉ふき 黒糖そら豆」、そら豆を揚げたフライビーンズに、黒糖と蜂蜜などを混ぜたものを絡めて、黒砂糖色の粉ふきに仕上げてある。
奄美の菓子である、落花生に黒糖蜜を絡めて固めた「がじゃまめ」とも似ているが、幾手間かを余計に掛けてある分に洗練を感じる。
 「お茶飴」と「しそ飴」も入っていた。引き飴を千鳥に切った飴菓子なのだが、外観からは「唐芋飴」のような柔らかめの飴を思わせるのだが、しっかりと煮込まれてカリッとあっさりした飴だった。
他にも「味噌せんべい」、「葛湯」、「切りおこし」を頂いた。

※注 「千鳥切り」とは棒状のものを交互に切り込んで、四面体にする成型法で、その形が千鳥が飛ぶ様子に似る事からくる。

十八屋弥兵衛 謹白